2014年1月25日土曜日

日本・アクリF農薬混入事件と中国・毒ギョーザの犯行動機は同じ構造

農薬仕込んだ奴捕まえても根本的な正規・非正規の待遇格差は変わらない。第二第三の非正規テロリストを生むだけ。


食品大手「マルハニチロホールディングス」の子会社の「アクリフーズ」で発生した農薬混入事件で、49歳の従業員「阿部容疑者」が 偽計業務妨害の疑いで逮捕されました。阿部容疑者は「ふだんから給料が安くてやってられない」と周囲に愚痴をこぼしていたこともあり、
この企業の給料に注目が集まりました。するとどうやら時給900円で1か月はおおよそ14万ほど。

社会保険なども差っ引いた場合おおよそ12万弱となります。

ジョブセンスリンクに問題の工場「株式会社アクリフーズ群馬工場」の就業条件等が記載されており、給与などの記載もある。
それによると1時間あたりおおよそ900円で月額にすると142,425円~142,425円になるようだ。

休日は日ほかとの記載があるため土日が休みというわけではなさそうだ。また時間は7:00~23:00の間の7時間以上ということだ。

ただしここから当然ながら、社会保険料や住民税などを差っ引かれるため最終的には12万弱になるのではないかと思われる。 主婦のパート・アルバイトならばよいが50近い男性が生計を立てていくには少々厳しい状況なのかもしれない。

とはいえ、環境や家族構成によって異なるので一概にこれが「安い」とは判断しずらい。
ネットではこの条件に「ブラックすぎる」「内容にもよる」「転職すればいいのに」などの声が出ている。 安いという声もあるが、料金を承知の上で雇用形態を結んでいるはずなので企業側には何の落ち度もなさそうだが、 阿部容疑者が「安い」とぼやいている以上従業員に不満はなかったわけでもなさそうだ。

ちなみに群馬県の最低賃金は「707円」だそうです。基準は守られており、かつ200円近く高い。
http://www.yukawanet.com/archives/4613300.html

2013年7月30日、中国河北省石家荘市中級人民法院(日本の地裁に相当)で、中国製冷凍ギョーザ中毒事件の容疑者・呂月庭(リュー・ユエティン)被告に対する初公判が開かれた。中国青年報(電子版)が伝えた。

同被告は、冷凍ギョーザの製造元・天洋食品の臨時従業員として働いていた2007年7~8月と10~12月にかけて、勤務中に隙を見て冷凍室に忍び込み、冷凍ギョーザ製品に注射器で有機リン系の殺虫剤・メタミドホスを混入させた容疑が持たれている。2010年3月に逮捕され、起訴から3年近く経過してようやく今回の初公判に至った。

初公判では検察側が犯行の動機について、「臨時従業員だった被告が正社員に比べて給料やボーナスなど、福利厚生の待遇が悪かったことに不満を抱き、トラブルを発生させることで工場側に聞き取り調査を行わせ、自分の待遇改善を訴えようとした」と指摘した。被告は罪状認否において起訴事実を認めて謝罪するとともに、寛大な処置を訴えた。

毒ギョーザ事件は2008年1月に発覚。流通先の日本で、殺虫剤が入ったギョーザを食べた10人が被害に遭ったほか、事件後に回収したギョーザが中国国内でも出回り、同年6月には河北省承徳市で4人にも被害が及んだ。被告は今回の裁判で「危険物質投与罪」に問われているが、中国の刑法で同罪は10年以上の懲役から死刑と規定されている。裁判は同日結審したが、判決の期日は未定。(翻訳・編集/碧海)
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=74917

同工場の契約社員には、不満が根強かったとの指摘もある。

アクリフーズなどによると、従業員の約3分の2は阿部容疑者と同じ契約社員。
元従業員の女性は「正社員と契約社員の間には溝があり、職場に上下の隔たりがあった。
正社員への不満を持っている人は多く、ストレスで辞める人も多い」と話す。

同工場に詳しい関係者も「一緒に働いているのに、正社員は休んで、なぜ自分は土日も働いているのかという人もいた。
(契約社員で)不満のない人はいないと思う」と指摘している。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2014012500292

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